
免許を更新した。
免許とは宅地建物取引業者免許証のこと。
個人が保有する宅地建物取引士とは別モノ、不動産業の免許なのだ。
免許証の有効期間は5年間(その昔は3年間だね)。
今回は3回目の更新、つまり免許取得から15年が経過したということだ。
地方勤務の時代に会社を辞めて東京に戻り、間髪入れず創業したのは15年と半年前。
創業といったって何もない。
免許もない、アレもない、コレもない、当たり前だけど。
大きな不安と、それを辛うじて上回る大きさの期待が拮抗していた気がする。
あれから15年、思いとは裏腹にやはり現実は簡単ではなくて‥
それにしても華々しいことは何もなかったナ。
地味に脇道を歩いてきた。
そう、トボトボと脇道を‥
それでも、思えば遠くへ来たもんだ。
例えば、ワキミチ感満載なのが物件ラインナップ‥(笑)
数えてみたら、ウチで販売した物件の8割はエレベーター(EV)が無かった。
えっ?
EV(電気自動車ではないぞ)なんて当たり前の時代にですよ?
「EVが無い?
つまり古い団地ばかりなんだろ?」
そう思う貴兄も居られよう。
しかし数えてみると、「いわゆる公団の団地」は2割しかないのだよ。
では、それ以外は?
ちなみに、販売した物件の特徴を挙げてみると。
・居室が共用開放廊下に面する物件は5%以下
・昭和の竣工物件が80%
・専有面積100㎡超が数件(120㎡タウンハウスなんてタイヘン‥)
・専用庭付が10件(専用庭面積107㎡や65㎡は草ボーボーだよ‥)
・ルーフバルコニー付が4件‥
「つまり、EVが無い理由は何なんだよ?」
アレコレ並べても「販売物件の8割EV無し」の理由はワカラナイネ‥
ただ、
「ウチの物件には【共用開放廊下に(直接)面した居室】が殆ど無い」
ことが主要因になっているようではある。
光と風の抜ける住まいを‥
たとえ豪邸でなくても、心地よい住まいを‥
集合住宅に関わって長いけれど、いつも、いつまでも、そう思う。
それを自分なりに解釈して物件を選んできた結果だろう。
ということで多くの中古物件に興味を持てず、スルーしてしまうわけ。
自ずとプロ買取業者たちの王道、主戦場から遠く離れ‥(まぁ元々勝負にならないケド)。
そして脇道、いや草むらに分け入って‥
その草むらの背丈は高く、まるでトウモロコシ畑。
見渡せど周りが見えず、ウロウロと‥
そうやって四季が廻っていくのであった。
そしてまた、気付けば夏がすぐそこに。
夏といえば、ゆりの季節。
その花を校名の由来に持つ高校が近くにある。
生徒職員やOBが育てたやまゆりが咲き誇り、一般公開されるという。
どおりで、身の回りにゆりが溢れていると思ったよ。
ここ最近は百合ヶ丘、新百合ヶ丘と物件が続いているし‥
このあいだ観た映画はリリーフランキー、
昨日は郷ひろみの「哀愁のカサブランカ」を耳にするなんて‥
そして、更新したばかりの免許証にも麗しいその花が‥


