2戸1階段(ニコイチ・カイダン)

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樹々の手前は大きな公園です、いいでしょ

「2戸1階段」をご存知でしょうか。「隣り合った2住戸ごと」に「1つの階段室」があるという意味。マンションのつくりを表現する用語です。

上の写真は、2戸1階段を採用するマンションを北側から撮影したものです。公園の樹々に遮られて見えにくいのですが、住戸に挟まれた階段室が2戸おきに並び、よく見かける開放廊下がありません。そのため建物にも”裏側感”がなく、すっきりとしています。

開放廊下型か2戸1型か、それとも屋内廊下型か。住戸へのアクセス形式は事業上の判断があって決定していくもので、単体で優劣を語ることはできません。しかし明らかなのは、2戸1型は「主採光バルコニー面だけでなく反対側も完全に開口している。人が目の前を通る開放廊下がなく、面格子もない」ということです。

このことは、僕のマンション選びにおいてかなり重要です。すなわち、あとで変えることのできない基本構造の段階で、光と風が抜ける開放的な住戸をつくれるかどうか、ある程度まで決まってしまうからです。

もちろんその後も、室内の構造壁、動かせない水廻りや配管スペースなど多岐に亘る事項を検討していくことになります。

都心では別かも知れませんが、郊外で緑豊かな空間を味わうのであれば、設備機器や内装を考えるその前に、光や風の通り道について思いを巡らせてみたいものです。

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