
素敵な空間をパチリと一枚。この夏から秋にかけて、物件取得からリフォームまでご一緒した住戸の工事完了前写真です。僕はただの不動産業者であって、もちろん建築家ではありません。よって、サポートした住戸を「ウチの作品」と称して写真を掲載することはないのですが、とてもいい感じなのでちょっと一枚載せてしまいます。
南側間口の17mに亘ってルーフテラスが大きく広がる稀有なプランを生かした、居ながらのリゾートです。広い空の遠くには丹沢の山々を望み、朝から夕方まで陽射しに満たされる室内は、この季節でさえまるで常夏。大きく変更した基本プラン策定に関してのみ、発想力豊かな設計者の力を借りました。それ以外は、現場とお客様と共に進めるわけです。あまり聞かない、ちょっとラフなやり方かもしれませんが、ウチでは別に普通のことで‥。これが今回、早いのなんの。
依頼主Nさん、以前僕が書いたコラムマンション選びは汗かいてで紹介したボクの物件選び同様に、ご自身達だけで(これまた暑い中で‥汗かきながら)現地を確認、その上で後日ご一緒して内覧に至りました。フルリフォーム前提なので内装は気にしないのですが、その他立地条件などは挙げればきりがないところ。この物件には、駅距離、階段アクセスなどスペックだけで言えばマイナスであろう箇所も散見されました。でも、それは何とかするとして‥。絶対他にはないと言える長所にフォーカスすることで、キラリと光る住戸を手にしたのでした。
こういう軸を持って素早い判断をされる方は、良いタイミングで光る住戸を取得されることが多い気がします。たくさんの方を見てきた、個人的感想ですが‥。
「N」と言えば、話は飛びますが、N高をご存知でしょうか。学校とは何だ、学びとは何ぞや?と、これまでの教育の価値観を揺さぶっている学校法人が運営しています。通信制を標榜しながら、従来の生徒像とは異なる異才や異端児までを惹きつけ、1期生から早くも東大合格者を輩出するも、偏差値は絶対の軸ではない。進学もスポーツも、起業も就職も修行も横一線の価値であるとして、生徒それぞれが自分の道を模索しています。
教育界全体から見れば、まだその影響力は小さいけれど、もしかしたらこれは何かの胎動なのかもしれません。何ごとも最初は過小評価されるもの‥。このN高以外にも見渡せば、あちらこちらに芽吹きを感じるこの頃。決まったレールがあった(ように見えた)ボクらの世代には隔世の感です。
‥‥。全然関係のないハナシでしたが、この「N邸」も「N高」よろしく、住まいとはうんぬん、資産性が云々(ウンヌン)で、こうでなくてはならない、という窮屈さとは無縁。自由な光と風の抜ける気持ちの良い場所となっています。Nさん、今回の決め方から暮らし方までカッコ良すぎですよ!


