賛否両論

まるっきり、すっかり、べろーんとオープンの水廻り! 手前には浴室が続きます。

工事前のプランでは、トイレと洗面室はそれぞれ独立。写真の洗面ボウルの位置には、置型洗面台と洗濯用防水パンが並んでいました。そしてトイレはちょっと狭い。なんとなくスッキリしない雰囲気。

住戸全体の広さは55㎡程度。少人数に好適、でも暮らし方次第でファミリーも住みこなせそうです。資金的に無理をせず、シンプルに暮らすにはちょうどいい価格と広さの住戸でした。

すると、悩むのがリフォームプランです。普通なら不特定多数の方に向けて(販売するのですから)、最大公約数的なリフォームをするのが業界の王道。間取りは変えずに、設備と床壁天井の交換です。

でもなー、なんかなー。と思ってしまう‥。そして‥

躯体になっている壁を残して、どんどん(頭の中で)解体工事が進んでいきます。そして新しい壁をつくり、風と光を通して、回遊できる動線にして‥。

ということで、部屋数は減り、トイレと洗面はオープンになりました‥。そして、ターゲットは不特定多数から特定少数へと絞られていくのです。

なんて書きましたが、実はターゲット、もともと設定していないのです。通常は、購入ターゲットになる人物像を設定して商品化をするのでしょう。年齢、家族構成、仕事、嗜好など。設計者との打ち合わせでも聞かれます。でも、そういうのないんですね、いつも。年齢も、家族構成も関係ない気がして‥。

果たして、結果的には、そんなのかんけーねー♪という感じで、想定(そもそも想定していないが)とは違った方に気に入っていただくケースが多いのです。

商売としては(いわゆるマーケット感覚が欠如しており)如何なものかと思います。でも、「そうだよね、これいいよね」と言っていただける方にお会いできるなら、「そうだよね、それでよかったんだよね」とも思うのでした。

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