良い旅を、と誰かが言った

普段はちまちまと一本ずつ買っているデイリーワイン。デイリー‥などとわざわざ書くと「ワイン好き」の普段飲み用、高級でないけれど結構いいやつ、に聞こえるかも知れません。でもそれとは大違い。僕が手に取るのは、ちょっとした酒販店だと陳列棚にその価格帯の該当商品なし!となってしまう代物。それが我が家のデイリーワインだ!トホホ‥。

一般的には、僕が買う超手頃な価格帯だと、南米チリ産あたりが無難だと思う(これは個人の感想です)。つまりCabernet Sauvinion(カベルネソーヴィニヨン)が中心でしょうか。余談の昔話ですが、知人である帰国子女が、当時ひとりだけキャベネ!って言うんですよ、おいらみたいにカベルネと言わないの。なんか嫌味なヤツだなぁなんて思って‥(笑)。「姓はCabernet、名はSauvinion、(日本の)人呼んでカベルネソービニヨンと発します。(寅次郎風に)」(これが日本人だ)。

ということで、僕の財布にとっては、チリあたりのワインが安くてウマくて良いと思うわけですが、(たいして味もわからない上に)「舌(味)よりも心(イメージ)」で飲む僕としては、ついつい特定のコーナーに目が行ってしまうのです。おっ、見つけた。ガルナッチャ、ボバル、プリミティーボ、ネロダァーボラ‥。繰り返しますが、味ではなくイメージです。(名前違って、同じ品種だったりして‥よくあるハナシ)

つまり、食卓の上で旅をする。アーム(のついていないウチのダイニング)チェアトラベルということ。どこでも買える安価な食材で旅をするためには、ワインに旅をしてもらわないとね。行きやすいので、よく行くところはスペインやイタリア南部。大量のニンニクやトウガラシ、オリーブオイルを駆って、彼の地へひとっ飛びです。

そういえば、イタリア在住(ローマか?)ウン十年の塩野七生さんも、ワインには物語があって心で味わうもの、と言っていたっけ‥。あの人が旅するところは何処だろう、いや何時だろうか?ルネッサンスかそれとも古代ローマか? ハハハ、ラベル(とレベル)が違いますわね‥。

さて、そんな旅する僕ですが、(表面上の!)値引き率に魅かれて、世界各地のワイン詰め合わせを箱買いすることもあります。フランス、ドイツ、チリにアルゼンチン、もちろんアメリカ、オーストラリア‥。世界中を忙しく飛び回っております。いやー、プロが選ぶのは(値段なりに)おいしいな。

今日もどこからか「良い旅を」という声が聞こえてきた。おっ、「Bon voyage!」‥

でもやはり、私は慣れた土地の言葉でいきますか‥。みなさんも「Buon viaggio!( ブォンヴィアッジォ!)」 

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