As Time Goes By

一年でほんの一瞬、この季節ならではのコントラスト

幾つか特定のマンションが中古市場に登場すると、通知が来ます。先日もピコン。どれどれ‥

価格は少し高めだから、リフォーム済の物件だろうか。間取りにも誰かの手が入っている。ん、どこかで見たことのある間取り‥。なんだ、以前にウチが販売した物件ではないですか。

ウチがリフォーム済物件の販売を始めて優に10年以上(細々とではあるが)。当時購入された方が売りに出しても不思議ではありません。新築マンションでさえ、竣工後1年もすれば中古として市場に出てくるのですから。

実際、販売した物件が売りに出るのは今回が初めてではありません。以前には、引渡しからたったの2年で売りに出された(それも既に空室の状態で‥)物件があります。(案内には立ち会えなかったので)購入の契約時に初めてお会いしたご主人は「物件に一目惚れしました。全権委任した妻は現地を見ていませんが(笑)」と、にこやかに話されていました。それから2年後、売却中であることを知った時には少し動揺して‥。その理由を知る由もありませんが、都心から来られたご夫婦には郊外生活が合わなかったのでしょうか‥。

ところで今回の物件、Mさんはどうされたのだろう‥。

添付写真を見ると居住中の室内は整然と使われています。販売時に置いてきた家具類も健在。リビングに使った差し色も気に入っていただけたはず。そう思うのは、当時は白色であった寝室壁の一面が、リビングの差し色と同色に塗られているから。そして当時は無かったベビーベッド、仲良く並んだ二脚の子供用チェア(よく見掛ける外国製のアレだ)が写っていました。

高い専門性を持って活躍していた彼女は、いつの間にかお母さんの草鞋(わらじ)も履いていたのでした。

この住戸を販売したのは比較的最近のことのように感じていました。でも数えてみれば、それは一昔前のことだと言えるだけの時間が経過していたのです。物事は同じところに留まることはなく、常に変化している。当たり前のことですね、諸行無常です。

今回この住戸の売却を担当している方は幸い知った顔なので、差しさわりのない事情についてならば知ることも出来るかもしれません。でも知って何になるわけでもない。きっと次の一歩を踏み出すタイミングなのだろうな‥。小さなご縁があったご家族、皆さんに幸あれと思います。

Facebooktwittermail