窓から見えるものは

日本の住宅は可能な限り南向きです。マンションで言えば、南間口を6m程度確保して細長い箱をズラッと並べるのが基本。あとは地形や法規に従って、たまたま広い南間口が確保できたり、東西向きがおまけで付いたり。また、一部が欠けてルーフバルコニー付住戸となったりするわけです。

見渡す限りビル、マンション、戸建てが続く首都圏の街。ビルは例外として住宅は「南向けーっ、ミナミ!」しています。だから自分が見る景色も建物北側、影ができる面です。素敵な住宅地も半数の住宅は、道路も挟まず南側宅地の背中と向き合います。(敷地が広ければそうでもないのでしょうが、それは無理が‥)

人が集まって住むということは、そういうことなのかもしれません。欧州の街区型住宅では道路に面して東西南北と四方を向く分だけ開放的ですが、それでも結局は道路の向かい側から誰かがこっちを向いて微笑んでいる(気がする)わけですから。

自宅の窓から見たいものは何ですか?青空が見えるならば、その下の建物裏側は気にならないかもしれません。でも街中では、窓で切り取られた景色が建物だけの場合も多いように思います。大規模マンションの中層階もそうですね。

僕は何を言いたいのか。そうです、緑の景色がある低層階住戸はおすすめだということ。レアなケースでは、道路の向こうが公園や緑地であるという恵まれたマンションも探せばあるでしょう。そうでなくても写真のように、ゆったりした敷地に豊かな植栽が計画されている大規模団地もあります。

草木や樹々が視界に広がるのは、せいぜい3~4階程度でしょうか。街の財産である公園緑地、手を掛けて管理された敷地内のグリーン。これらを居ながらに楽しむことができる暮らし、いいですね。そんな住戸を探して、リフォームしてみませんか。

Facebooktwittermail