サッシ on サッシ

窓の外には空と緑、そして少しだけ家の屋根。窓がずらりと並んでいる様子は、半分が鏡に映っているみたい。に、見えますか?

壁を造り直した際に、窓側を開けて二部屋をつなげました。引き戸でもよいのですが、閉じて使う(ことが多い)場合の密閉性も考えて開き戸に(なお、窓側以外に正規の出入口も設けています)。リフォーム後に販売する住戸ですので、使い方は幅を持たせつつ、光や風、視線が抜けるようにプランの検討をしています。

窓際に出入口を設けると、ワイドスパンいっぱいに窓が連続するので、視線が途切れずに抜けて、景色が広がっています。南東向きの窓には、地平線(のように遠く向こう)から昇る朝日が(高度が低いので)室内を満たす、はず‥。

と計画はしたものの、その目で見ていないのでは説得力に欠ける。本当にそんなにいいのかい?日の出時刻に現場に行かないとわからん。ということで、朝5時に起きて向かったものです。うん、これは朝日が最高に気持ちいいゾ。やはり、まずは現場に行け、です。

そして、インナーサッシ。

この住戸は、大がかりなリフォームと同時に、南北の4部屋全てを二重(インナー)サッシとしました。南北に開口している2戸1階段タイプで、竣工は昭和50年代中頃。既存のサッシは年代相応のヤレかたですが、全然ダメという訳でもない。インナーサッシだけでウン十万円ですので、(やったほうがいいのは当然だけれど、費用対効果を考えると)工事の実施は悩ましいところ。それに、他のリフォームに比べると後での工事が比較的容易な部類です。ご購入者が一旦暮らしながら、必要箇所に必要な対策をするのでも良かったのかもしれません。

インナーサッシは既存サッシの木枠に取り付けます。既存の木枠に奥行があれば、写真のようにサッシはその枠内にスッキリ収まります。逆に木枠の奥行が足りないときは、木枠をつくって継ぎ足したり、サッシと同じ樹脂製の枠を付けたりするので、窓が内側に出っ張って見た目も少々ゴツイ。カーテンやブラインドの(取付)位置にも注意が必要になります。

インナーサッシの窓をペアガラスにしたり(すると三重ガラス?北欧みたいです)、既存サッシのシングルガラスをペアガラスに替えたり(ガラスは共用部分の専用使用部分なので基本的には‥)、断熱材を吹き増しして室内壁も新たにつくったり(窓と併せて、フルスペックですね)、マンションの窓と壁の断熱のメニューは様々。また二重サッシは、断熱がさほど必要のない季節も含めて出入りがとても面倒でもあります。そんなことも考慮に入れながら、暮らし方に合わせて検討したいものですね。

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