
今回は工事中の写真です。マンションとしては比較的古い(あくまでも”比較”的な古さであり、耐震診断済の堅牢な建物です)この建物、断熱対策をした上でボードを貼ったところです。
初期の集合住宅では、躯体に断熱が施されていない場合が多いため、状況に応じてこのような工事を行います。ちなみに、断熱処理は躯体外側の方がずっと効果的ですが、日本の大部分のマンションは内断熱なんですね。(これは別の機会に‥)
断熱されてなくても、季節に合わせた暮らしを皆さんされてきました。窓を開ければ風が抜けますし、冬の結露も防げます。ですが、暮らしも気象条件も激変する昨今、リフォーム工事は室内環境を整えるいいタイミングです。
いずれにしても、壁が原因の寒暖差はこの断熱処理によって多少緩和されるでしょう。でも実際には、室内環境にもっと大きな影響があるにも関わらず、自分自身だけで解決できないのが「窓」なんです。マンションの場合‥。
殆どのマンションは管理規約において窓・窓枠(サッシ)は共用部分と定めています。共用部分とは区分所有者全員で(持分に応じた割合で)持ち合っている箇所のこと。なお、住戸内は当然自分だけで所有する専有部分です。でも困りますねー、ウチの窓を隣人が(持分の分だけ)使いたいと言ったら‥。そこで、”共用部分の専用使用権”という概念で解決。自分の窓を、専ら自分だけが使うこと(だけ)が出来るのです。パチパチ。なんだかなー
外気から受ける寒暖の影響は、大半が窓経由です。言い換えれば直接に窓・サッシを対策することができれば大きな効果がある訳なのですが、これ(交換)が難しい。というのがマンションの難しい問題。
モチロン、近年分譲された比較的新しいマンションでは窓・サッシも進化していますので、室内環境は良化していることでしょう。でも我らが(?)中古マンションでは、必要に応じて窓廻りの対策も考えたいところです。
そうは言っても実際のところ、多くの方は工夫をして現状のままで暮らして居られるわけです。言い出したら切りがないですものね。
中古マンションを購入してリフォームを検討する際、窓廻り対策は忘れがちです。それに、住んでみないとわからない部分とも言えます。また逆に、(見据えておけば)住んでからでも対策できる箇所でもあります。
あまり完全を求めず、でも窓のことを頭の隅に忘れずに置いておく。それがいいのではないでしょうか。具体的な対策はまたの機会に書いてみます。
あ、最後に。写真右側の壁には穴がたくさん開いています。有孔ボードです。どんなふうに使いましょうか?


