草、はえる

※正面の白い建物は本文中のマンションと関係がありません。近そうに見えますが、約20mの離隔があります。

こちらの面積は約65㎡(約40帖)です。

そうなんですかー、ちょっと小さめ3LDKですねー。

いいえ。専用庭の面積が65㎡です。

マンション室内からの景色と言えば、バルコニー越しに見える借景。でも、庭のある1階や広いテラスのある住戸の景色はそれだけではない。つまり、庭やテラスがあれば自分だけの景色をつくることができるということです。ましてや65㎡もあると‥。

雑草が、はえる。

この庭にはメキシコ原産のアガベ(リュウゼツラン、テキーラの原料です)が葉を大きく広げています。うまく手を入れていけば、この庭に居ながら異国へトリップできそう、という迫力。以前は、中央に伸びるブルーベリーと並んでパンパスグラス(これもアメリカ産、イメージは巨大なススキ)がアガベ以上の威容を誇っていたのですが、これ綿毛がスゴーイのヨ。お隣さんがつらそうなので、僕が住戸のリフォームをする段階で撤去しました。ちょっとだけ残念だけど。

前オーナーは野趣あふれワイルド過ぎる庭がお好きだった様子(僕、アガベは飲む方も好き)。それを、未だ見ぬ次のオーナー(リフォーム済で販売する住戸ですから)のために端部を整え、埋まっていた煉瓦タイルを掘り起こして花壇風に並べました。すみっこには竜のひげ(あのトトロのお土産の‥)も植えて。

果して購入されたのは、やはり草木や土がお好きな方。もっとずっと遠くの山まで家探しに行かれていたようですが、街(の近く)に戻ってこられました。今では、きっとこの庭の様子も大きく変わっていることでしょう。この住戸は室内にも沢山の天然木を使用しており、ある意味、山小屋風でした。それも何かのご縁でしょうか。

それにしても、広い庭は(モチロン広くなくても)雑草がモリモリ。特に夏は容赦ありません。専用庭のある物件を複数抱えていた時(モノ好き‥)には、アーそろそろ(草抜きに)行かないと!と夢に出そうで、でも腰が上がらないという。

という訳で、気合を入れて(!)向き合いたい広い専用庭。手を掛ければ特別な空間になりそうですね。条件の合うマンションは少ないですが、見つけたら少しだけ想像してみてください。

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