サバは北部に限る

例年、この時期になると秋刀魚が北海道沖を下っているはず。今年はどうか。近年の水揚げの少なさは、本当に単なる不漁なのか、それともこの旨さを知ってしまった誰かが、世界の何処かでゴッソリと‥。なんてあるわけないけれど。

しかし、そう疑うほどシンプルな焼き秋刀魚は旨い。築地には、特に旨いワタだけを食す関係者たちもいるとか、いないとか。もちろん僕は残さずいただきます。以前、炭火で焼きたいあまり、夕闇に乗じてテラスでモウモウと‥。ちなみに「管理規約および使用細則」中にサンマについての規定がないからといって、何でもやってよい訳がありません。

でもやっぱり、サンマは目黒に限る、のだ。

さて今回はサバ。先日市場から、丸一本のきれいな鯖を三枚に卸したものをいただきました。これ、〆鯖にしたら旨いよって。それ、おいらがやるんけ?

こんな時はネット検索、ではない。取出したる本は野崎洋光師匠。えーっと、砂糖で道をひらき‥。上の写真は、塩をして待つ、の図。

この鯖は川崎市の北部市場から。川崎市と横浜のたまプラーザの間にあるこの市場は、プロに混じって(邪魔にならない程度に)一般人が立ち入ることができるのです。

ここ市場で買い出しをして、自宅で料理、とするだけで、ちょっと趣味人になった気分。もちろん僕は趣味人ではないし、ホント気分だけだけど。でもそんな遊びができるのが、このエリアのいいところ。築地(豊洲か‥)ほど大げさでなく気軽な感じ。こはだを丸のままどっさり売っていたりと、ちょっと手に負えなそうなところも良い感じ。

だから、サバは北部に限る、のだ。

安心してください、フツーの店ちゃんとありますから!この辺では皆が市場で魚を買って自分で卸す暮らしをしているわけではありません(そんな感じもいいかも!)。お造りを盛ってくれる鮮魚店も、ふつーのスーパーも。マニアックごっこ(ごっこじゃない方が殆どです、スイマセン)が苦手の方にもいい魚が手に入る専門店ももちろんありますから!

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