雨に憂えば

国鉄という言葉も、昭和とともに遠くなりにけり。ブルートレインも然り。夜の鉄道駅、これから始まる長い旅に心がトキメイテ…と、トキメク心を想像してワクワクするだけの小学生時代(結局乗る機会ないままに‥)。子供はみんな(?)鉄道に憧れた世代なのです。

それにしても、国鉄(シツコイ!)の駅って、南口と北口(西口と東口、東南口と北口でも良いが)で何故、賑わいがはっきりと違うのでしょう?

片一方が発展したんだろ?

はい、それもあるかも知れませんね。でも、古くからの駅の場合、既にある市街地を避けながらも接して、鉄道を敷かざるを得なかった。それで自然と、街の外れに駅が出来たと聞いたことがあります。もちろん現在では、首都圏主要駅に北も南もないんでしょうが‥。

それと同じ話で、鉄道や道路は、地形的に谷の部分を通ることが多い気がします。自然の地形に沿って通す方が、やり易かったのでしょうか。

例えば小田急線。以前僕の事務所があった代々木公園辺りでは、現在暗渠(あんきょ)となっている川(春の小川、に謳われた川です)、そして”井の頭通り”に並行して電車が走り抜けていきます(要するに、川の流れる低い場所に沿って、ということです)。また、多摩川を渡ってからも古くからの街道と並走します。もちろん成城学園前のように、選ばれし台地もありますが。

多摩丘陵においてはそれが顕著。丘あり谷あり‥。駅に近い交通至便の地は、比較的低い場所に位置しますし、坂をよっこら、トボトボと上がっていくと緑の多い場所に出会えるわけです。これはお好みでしょう。でも、これをハッキリさせてから住まい探しをしないと、えーっ!みたいなハナシになりますね。

先月8月28日から、不動産取引時に「水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を事前に説明することを義務づけることとする宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する命令」が施行されました。つまり、この物件はマップ上のここです、と契約に際して示すということ。一足先に土砂災害関係の表示は義務化されていましたから、その水害バージョンです。

先日、作成済みの重要事項説明書に、おっとアブナイ、あわてて一文を追加したところでした。フーッ。

どこなら安全、というだけでなく、どこでどんな暮らしをしたいのか。そのために受け入れるべき危険性、不便さはどの程度なのか‥。いつも言うことですが、自分の目で見て、調べて、歩く。それらを勘案して、しっかり自分のマンション選びをしたいものです。

わー内装すてき、だけじゃダメですよ(笑)

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